5章 グロービス・英国立レスターMBA:
 

●上述の通り、35歳でインドネシアから
 帰国した私は、言わば凱旋状態であった。
 マーケティングのプロが帰って来たということで、
 皆が自分の意見を聞きに来た。
 しかし、私が話すことができたのは、実証的な
 こと、即ち、経験談の域を超えなかった。
 これには自分自身いやになったが、マーケット
 が悪い時にはこういう価格戦略をとったとか、
 経験したことしか話ができなかったのだ。
 皆が失望して行くのが分かった。

●しかし当たり前である。実践は強くても、しっかり理論・体系を学んでいないわけだから、
 そのような話ができる道理がないのである。そのことに愕然として、又、上述の会社の
 問題もあって、私は勉強をしてこれを克服する道を模索した。
 大前研一氏の主宰する一新塾・アタッカーズビジネススクール、多摩大学ベンチャーアカデミー、
 グロービスなど、手当たり次第徹底的に勉強した。
 結局、その3つの機関が私を支える3本柱になるのだが、学問的にはグロービスに注目した。


●当時は、MBAなどそれを取ろうなどとは全く考えてなかった。
 起業の勉強をしたかったのが主体である。そこで、グロービスの起業コースを半信半疑で
 受講したのだが、これが予想外に面白かった。
 ハーバードのケースを使っているのも、斬新で魅力であった。
 やはり自分にはもっと勉強することがあるような気がする。


●そのようにして勉強を進めて、英国立レスター大学MBAも取得した。
 始めてから4年半が経過していた。
 通常、MBAを勉強するのは生半可なことではできない。
 時間・英語力・資金などがネックとなるからである。
 そこにグロービスは日本で安い費用でMBAを取得できる道を開いてくれた。
 グロービスは私を救ってくれた恩人とも言える。
 グロービス代表の堀さんが、商社マン出身であることも、色んな意味で身近に感じることが
 できた。
 その時、後にその恩を受けたグロービスの競合であるビジネスブレークスルーでMBA事業を
 担当するなど思いもしなかったが。


●又、ここで得られた友人達が素晴らしかった。アカウンティングで同じクラスだった仲間
 などとは、今でも「株式研究会」という勉強会を続けている。
 もう足掛け5年だ。
 現在メンバーは8人だが、最近はこの8人の頭脳が繋がっているような錯覚さえ覚えるほど、
 親密なインテリジェンスレベルの高い関係が築けている。これもグロービスのお陰と感謝
 している。


●ここで正に「MBAは生活そのものである」という哲学を得た。因みに、卒論は「個の確立を
 サポートする事業について」。
 卒業は2002年2月。MBAをきっちり取得した後、三菱商事を辞めたのが、2002年6月。
 グロービスとは切磋琢磨すれば、お互いを高めて行ける、これがひいてはグロービスへの恩返し
 となるとの観点で、現在も仕事を続けている。